-- クランクシール交換(L) (2006/03月更新) --
( ※この整備は2005年9月に行った事例です。 )
長期放置の不動車を購入してきてからひととおりのセオリー通りのメンテを施し、TZR125は
エンジンが掛かり走行できるようになりました。
が、問題点がいくつかありました。 いちばん気になったのがアイドリングが落ちつかないことです。
エアスクリュ、アイドル回転調整スクリュを何度調整してもまともにアイドリングしません。
アイドルをマニュアル指定の1350rpmに合わせてもしばらく走行して停止アイドリングすると
3000rpm以上まで勝手にアイドル回転数が上がってしまいます。
で、その状態からほんの少しアイドル回転調整スクリュを下げると今度はアイドリングせずエンスト
してしまいます。
何度調整しても上記の繰り返しでまともにアイドリングさせることができません。
どうやら2次空気を吸ってるような感じです。
ここで思い出したのがいつも部品取寄せをお願いしているバイク屋の店長の言葉です。
「ヤマハ2ストの長期放置車は結構クランクシールが抜けてるのが多いからTAIさんのも
長期放置車だったら換えないといけないかもしれんよ。」
と、
各部を調べてみると、クランクケース左のジェネレーターカバーから出てる配線の被覆がポコポコ
と膨らんだり縮んだりを繰り返し呼吸しています。ちょうどエンジン回転に同調しています。
これは間違いなくシール逝って1次圧縮が抜けてます。
で、交換します。


まずはジェネレータカバーを外します。
ついでにドライブスプロケから跳ねたチェンオイルのこびり付きを落とすと良いです。

フライホイールセンタナットを緩めます。廻り止めはギヤを入れてリアブレーキを踏んで行いました。

フライホイールを外します。プーラが必要です。ヤマハ純正を購入するのもありですが、
工具屋「ストレート」から発売されているものが安価です。
アフターパーツメーカー(デイトナ、キジマ等)から発売されているものはサイズ違いのものと兼用
できるものがあるのでそちらもおすすめです。
TZR125にはネジサイズ 「M27 x P1.0 逆ネジ」 のものが適合します。
私は自作しました。上記画像のものです。


コイルを外します。ここでクランクシールが姿を見せます。

クランクシールです。

クランクシールを外します。マイナスドライバの先端にRをつけたシールピックツール
( http://trxblue.at.infoseek.co.jp/handmadetools.htm
の3.参照)
で外周をそっとこじって(ケースに傷を入れぬよう)外しました。
うちのは樹脂が劣化してフニャフニャになってたので軽く外れました。
クランクシャフトのクランクシール当たり部近辺がサビてました。サンドペーパーでサビを落とし
平滑に仕上げます。

本当は当たり面が一度錆びたクランクシャフトは交換したほう良いでしょう。
ベアリングにもサビ粉がまわってしまったのでクランクベアリングも交換すべきです。
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以上でバラしは終りです。
クランクシャフトのシール当たり面と新品クランクシールのリップにグリスを塗ります。
シール外周(クランクケースに嵌まる面)には液体パッキンを塗り、シールを押し込みます。
で、バラした逆の手順で組み上げます。
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外したシールです。(外側面) 樹脂が劣化してグニャグニャになってます。
'92年式、走行4000kmで
この状態です。

内側面です。リップが完全に無くなってます。スプリングリングは錆びていましたが、かろうじて
輪っかの状態で残って中で遊んでました。